【第33回:実践】使いやすい紙置き場を作ろう

ゆとり先生くん

今回は使いやすい紙置き場について学びましょう。
それってコピー機周りとかの?

ベテラン校長先生

そうです。学校にコピーは超超超必須業務なので、改善すると効果が大きいんです。
画用紙や原稿用紙も現役バリバリだもんね。(死語)

小学校では折り紙も第一線で活躍してくれています。
コピーするのが楽になったら働き方改革にもなるかも!

想像したら楽しくなってきましたね。では今から説明します。

現状と課題

学校内の環境は、その学校が創立何年かによってずいぶん違うようです。

新規開拓により新しくできた学校はそれだけ設備やオフィス家具も綺麗。整理整頓が行き届いていれば使いやすい環境と言えるでしょう。

大変なのは「今年で創立100年なんです」といった学校です。何度か改修が入ってはいるものの、どうしても新しいところと古くてボロいところが入り混じった校舎になってしまいます。

 

職員室内や印刷室も同じです。

古いオフィス家具はそのままに新しいコピー機が導入されると、今空いている場所にとりあえず配置されます。A4用紙が納品されても置く場所はなく、適当な空いたスペースに置かれます。

空いた段ボールはよく使うので、棚の上の部分に無造作に置かれます。

忙しい毎日の中、わざわざ変えようという声も上がらず、チグハグな配置のまま何ヶ月も使われることになるのです。これは公立の学校現場あるあるなのではないでしょうか。

 

ただ、人間はどんな環境にも順応できるもので、コピー機に補填する紙が取りづらい場所にあってもそれに慣れてしまいます。紙を置く場所を急に変更すると、ベテラン先生に「前と違ってやりづらい」と言われて元に戻されてしまいます。

こうなるともう二度と紙置き場の位置を変えることはできなくなってしまうのです。

詰んじゃったね。

はい。終わりです。
いや!こうならない方法を教えてよ!

そうでした。早く帰ってあつ森がやりたくて、もういいかなって思っちゃいました。課題を整理しましょう。

 

現在の紙置き場の課題

  • チグハグな配置になっている
  • 使いやすさは特に考えられていない場合が多い
  • 使用する際のルールが共有されていない

これらを解決するために、細かいポイントなどを考えます!

 

使いやすいってどういうこと?

不特定多数の人が使うものなので「ラク」であることが大切です。

 

 

 

 

 

 

「6歳〜70歳までの誰もが使いやすいデザイン」

前回までに出た意見をまとめます。

1.鍵の種類ごとにグループ分けして配置する

 

2.鍵を配置する高さをよく考える

 

3.鍵に付けるプレートに振り仮名をふる

 

実際に作ってみよう

わし、ちょっと用事があるので、ここは任せるね。では、健闘を祈る!

僕も授業準備しなくちゃなので、用務員のタケさんに頼みます。こんな感じで青いとこにキーフックつけるのお願いしてもいいですか。
オッケ!こんなもんビッとやってシュッだわ!

用務員のタケさん


 

いらん掲示板の裏はな!綺麗なんだわ!知っとったか!


 

3センチの丸カン使ってだな!11センチの白い板つけたるでよ!


 

板の下にも名前をつけるんだな!貸りたクラスは青プレートをかける!プレートで板の文字が隠れんようにシール貼らないかんな!


 

1年生が使う鍵は下!その他の特別教室は上だったな!まあこんなもんでええだろう!

ビフォーアフターを見てみよう

できたでよ〜

いやあ早いですね。1日で終わっちゃいましたね。
朝からやっとったからな!

では拝見させていただこうかしら。

って!なんということでしょう!

わあ、素晴らしい。まさに匠の作業です!
え〜完成したんですか〜

いやっ!タケさんすごっ!これは使いやすそうですね!

むむ。なによりキレイですな。

やろうと思ったら1日でこんなに変わるものなのね。タケさんありがとね。

なんか感動です。

こんなに変わるなら、学年の棚とかコピー機とかももっと使いやすくしたいなあ。

変えましょう。変えましょう。

へっへっへ!またなんでも頼んでくれだわ!

まとめ

鍵置き場を新しく作り替えました。

配置や表示などにこだわったことによって、使いやすくなり、鍵を失くしにくくなりました。これからは鍵のやりとりに割かれる時間も削減されることでしょう。

 

さて、今回鍵置き場を作り変える狙いは、使い勝手を良くすることの他にもう1つありました。それは、職員室の片付けのためのコンセンサス(合意)を取るというものでしたね。

鍵置き場が新調されたことで職員の皆さんは毎日鍵置き場の使いやすさに触れることになります。

この「改善したら使いやすくなったよね〜」という空気ができると、その後の職員室の片付けがスムーズに進んでいきます。だって、もう既に改善の効果を体感したわけですから。

 

あと、皆さんの学校には、タケさんみたいななんでも作れる頼れる用務員さんっていますか?そうした方に頼ってみてもいいと思います。そうすると僕らが授業をしている間にサクサク進めてくれたりして、大変力になります。

学校の片付けや断捨離をみんなに自分ごととして捉えてもらって、ベテランから若手、管理職まで協力してやっていけるといいですよね。


いや〜それにしてもタケさん凄かったね。

そうですね。
なんか言い出しっぺのワシらがサボってたみたいで逆に申し訳なく思っちゃったよね。

いえ。僕はちゃんとやってましたよ。これ。
ギャン!いつの間に?!

校長がパソコンで猫の画像検索してる時くらいですかね。
もー!次からちゃんと声かけて!

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