Contents
STEP.1について解説します
- STEP.1教材室を片付けてみる
- STEP.2不用品置き場①を作る
- STEP.3校長と話す
- STEP.4プレゼン資料を作る
- STEP.5衛生推進者になる
- STEP. 6職員会議でプロジェクトを立ち上げる
- STEP. 7キックオフ!
ゆとり先生くん
ベテラン校長さん
教材室を片付ける目的
今回片付ける目的は3つあります。
- 教材室を使いやすくするため
- プレゼンのための資料作り
- 自分の実力を確かめるため
夏休みや冬休みなどの余裕のある時期に5日ほどかけて徹底的にやってみましょう。
教材室としての理想
物は棚に置かれているだけでは意味がありません。
使いやすくしまいやすい状態にして初めて活用されるようになります。
その条件はいくつかあるので1つずつ説明していきます。
立った状態でほぼ全てが見渡せるようにすること
入り口から中が見渡せると探し物の検索スピードが上がります。物がすぐに見つかると、また教材室に来てくれるようになり、教材が使われる頻度も上がります。
棚は出店方式で並べること
棚が横並びになっている配置のことを出店方式と言います。教材(特に算数)は学年をまたいで使用することがほとんどです。横に移動しながら探せるように配置しましょう。
学年ごとに分けること
探しに来る先生を想像すると、朝の忙しい時間とか休み時間の10分などに何とか時間をかけて教材を取りに来るわけです。欲しい物は決まっているので、それが学年別に整頓されていたらありがたいですよね。
中身を確認しやすくすること
箱の蓋を開けないと中身が確認できないのは手間です。手間があると人間はそれを避けます。箱の中にしまわれているだけで使われる頻度はガクッと下がるのです。
保管方法は、蓋がない箱で保管するor箱の蓋に中身が分かるような写真を貼るのどちらかが良いでしょう。
手に取りやすい位置に置くこと
黒板に貼り付けるマグネットシートです。手に取って選びやすいように、シートのカバーを捨てて机に寝かせるようにしています。
使いやすくしまいやすい量であること
板書板は重いので手前に引き出せるように配置するのがベストです。
また、板書板を探すときはパタパタと倒して種類を見るので、多くも少なくもない量がいいと思います。
戻しやすいように表示があること
表示を作らないと、教材を取ったら返す場所が分からなくなります。分かりやすい表示を作って誰でも返せるようにしましょう。
空きスペースがあること
空きスペースが無いと新しい教材を購入した時に置く場所に困ってしまいます。
何も置いていない場所は必ず作りましょう。
安全衛生としての理想
ここまでで効率や快適性は格段に上がっているはずです。しかし、今回はプレゼン用の資料作りも兼ねているので教材室を安全衛生基準を満たすものにしてみましょう。
照度が適当である
労働安全衛生規則には次のようにあります。
事業者は、採光及び照明については、明暗の対照が著しくなく、かつ、まぶしさを生じさせない方法によらなければならない。(第六百五条)
- 精密な作業 300ルクス以上
- 普通の作業 150ルクス以上
- 粗な作業 70ルクス以上
ちょうどいい明るさで作業ができるようにしてね、ということです。
高い棚などで窓をふさいでしまわないようにしましょう。
通りやすい幅がある
労働安全衛生規則には次のようにあります。
(屋内に設ける通路)
事業者は、屋内に設ける通路については、次に定めるところによらなければならない。
一 用途に応じた幅を有すること。
二 通路面は、つまずき、すべり、踏抜等の危険のない状態に保持すること。
三 通路面から高さ一・八メートル以内に障害物を置かないこと。(第五百四十二条)
狭くて通りづらい通路はダメです。特に教材室では探し物をしたり子どもも手伝いで入ったりするので広く取ります。最低でも120㎝以上は取りましょう。
また、つまずいて転倒する恐れがあるので、通路上に物を置かないようにします。
棚が壁に固定されている
棚の固定は防災対策の基本です。地震などの災害時に棚が倒れてこないように壁に固定しましょう。
固定の方法は様々あります。
とにかく横にずれそうなものは固定しておくようにすると良いでしょう。
また、段ボールや荷物などは落下の危険があるため棚の上に置かないようにします。
まとめ
どうでしたか。なんとなく快適な職場環境について想像できたでしょうか。
片付けをする際は必ずビフォーアフターを写真で撮っておきましょう。
「自分はこの状態からこの状態に変えることができます!」と胸を張ってプレゼンできます。(ちなみに僕はビフォー写真を忘れて大変後悔しました。)
安全衛生規則については労働安全衛生法でもっと細かく決まっています。それについては第12回で解説したいと思います。
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