STEP.1について解説します
- STEP.1教材室を片付けてみる
- STEP.2不用品置き場①を作る
- STEP.3校長と話す
- STEP.4プレゼン資料を作る
- STEP.5衛生推進者になる
- STEP. 6職員会議でプロジェクトを立ち上げる
- STEP. 7キックオフ!
ゆとり先生くん
ベテラン校長さん
まずは身近な範囲から
小学校の場合、毎年校務分掌で教科主任が振り分けられます。
担当教科の教材の管理は教科主任の仕事なので、自分の好みに変えることができます。まずは担当の範囲の教材備品を整理整頓してみましょう。
整理整頓すると効率が上がりやすいのは使用頻度が多い算数科や生活科などです。社会科の資料も綺麗に陳列すれば資料室になります。教材室に子供を入れるだけで学習ができ、教室まで物を運ぶ手間がなくなります。
もしも分掌が無いのなら希望の分掌の先生にお願いして片付けさせてもらいましょう。よほどのことが無ければ断られることはありません。また、試しに教材室を片付けてみることで自分の片付けについての考えを深めることができます。
職員室の5Sを実践している学校は少ないです。「本当に自分が片付けられるのか」を想像しながら取り組むことをオススメするであります!
備品と消耗品について
次に、備品と消耗品の違いをしっかりと認識しましょう。
備品とは、2万円以上の物のことです。基本的に捨ててはだめな物です。捨てる場合は学校事務職員による手続きが必要です。
消耗品とは、2万円未満の物のことです。必要がなければ捨てていい物です。
もう少し詳しく見てみましょう。
学校で扱う備品のことを学校備品といいます。学校備品を所有する学校は、常に良い状態での保管、整理、使用に努めなければなりません。そのため購入した2万円以上の備品には、全て備品小票と呼ばれるシールを貼り、財務会計総合システムに登録して管理しています。
このシールを貼ってある物を勝手に捨てると、年に1回の照合の際に現物がないという事態になってしまします。ですから、このシールが貼ってある備品は、原則捨てないようにします。
【備品小票の例】
備品以外の物を消耗品といいます。
学校のほとんどの物はこの消耗品に分類されるので、壊れたり使い切ったりすれば比較的自由に捨てられます。あまりセンシティブにならなくても大丈夫です。
では、備品は捨てられないのかというと捨てられます。
備品は税金で買っていただく高価な物ですので、「◯年使ってください」という縛りがあります。逆を言えば、この年数が経っていれば捨てることができるということです。
ただしその際には、財務会計システム上から消す処理が必要となりますので、一度、学校事務職員の方に聞いてみましょう。(地域や校種によって年数が違う場合があります。)
捨てていいものの基準をもとう
片付けと断捨離は決断の連続です。
今後いるのかいらないのかを瞬時に決めなければなりません。その時に迷わないように「これは捨ててもいい!」ときっぱり言えるような基準を自分の中にもっておきましょう。
僕が考える基準は以下の通りです。
- 古い
- 汚い
- 多すぎる
- 壊れている
- 使いづらい
- 今は使っていない
- 存在を忘れている
どれか1つでも当てはまったら捨てます。
もしも迷ったら「管理コスト」を考えてみましょう。混ざった物を分けるのが手間だったり、他の教材に埋もれてしまったりするようだったら、それは管理コストが高いということです。いずれ使われなくなると考えて捨てましょう。
片付けにTRY

まず始めはこれにします。主に1年生が使う時計です。きちんと動かないと1年生の子のやる気が地の底に落ちるので、1つずつ入念にチェックします。これは良さそうですね。

じゃあワシはこれ。お金セット。あ、なぜか10円だけ5枚しかない。その他は使えそうだから応急処置で書き足しておこう。

次は立体の説明器具です。パーツも全部ありますね。よく使うので簡単に検索できるといいのですが、黒い箱に入っていますね。箱のふたの部分に教材を写した写真を貼るか、模型をくみ立てておくと探しに来た人が見つけてくれますよ。

お次はこれ。重たいなあ。あと2の段と8の段が3カ所くらい割れちゃってるね。捨てよう…と思ったらこれ5万8000円もするの!?備品じゃ捨てるのは無理か…

次は…ナンジャコリャ?

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初めまして。学校事務職員のちびろくと申します。
統廃合校に勤務した際に、先生の片付けと同じような取組をしたことがきっかけで、先生方の仕事ぶりが変わった経験があります。ですので、先生がおっしゃることの一つ一つがその通り!と頭がもげるほどうなづけます。
そのうえでプロの方に差し出がましいことですが、事務職員の立場から気が付いたことを言わせてくださいませ。
【備品と消耗品】
・備品の金額は、自治体によって変わります。1万円から、5万円なんてところもあります。「3万円だけど、カメラは金額にかかわらず備品」など、独自の取り決めがあるところもあります。
・「〇年使ったら捨てていい」という取り決めも、自治体によります。そんな取り決めもなく、「壊れても新しい物が買えないからおいておくしかない」みたいなところもあります。
・理科と算数の物品は、国の補助金で買ったものもありますので、自治体の備品基準では消耗品扱いなのに捨てられない物もあります。捨てる際は備品登録から削除するだけでなく、理科算数台帳からも削除しなければなりませんが、そもそも捨てると「充足率が下がる」ため、相当の手続きが必要なことも多いです。
・・・備品、消耗品の見極めは、必ず事務職員を巻き込んで!
【捨てていい基準】
・「捨ててはいけない基準」もあります。誰も使っていないけれど学習指導要領に載っている道具、です。「以前は載っていたけれど、指導要領から無くなった、と思ったら復活した」なんてトラップもあります。その時点で買えればいいのですが、予算が潤沢でない場合は難しいです。(なので、しまうときに「うっかり」壊れてしまったのでとりあえず更新予定物品として記録しておいて捨てます)
ポイントは、ちゃんと「そのうち買わないといけないことを覚えておく」ことです。
・・・事務職員に覚えさせておきましょう。
【片付けにトライ】
・九九練習板は、高いですね。なかなか更新できない学校も多いかと思います。壊れた数字部分だけを発注できることもありますので、軽いものに更新したいところですが、これに限らず「捨てるだけではなく、活用できる物を活用しやすくする」ということもご一考ください。どんな物でも事務職員に修理して使いたい、と試しに言ってみてください。修理が面倒と思ったら買ってくれるでしょう。
・昭和の物だから捨てられる、というのは幸せな自治体です。自分の生まれた年以前の購入物品が現役、なんて自治体はザラにあると思います。(昭和30年代の物もよくあります)
ツイッターでは、机の整理をされていますね。この時期は異動もあるので、様々な物品が事務室に戻ってきます。
私は、段ボールを事務室入り口に何個も置いて「お宝リサイクル」と張り紙して置いておきました。机や教室のいらない物を入れてもらい、欲しい人はそこからもらっていく、というものです。低学年担当だったからスタンプやシールが大量に余ってるけど、高学年担当になったからいらない→低学年になった人がもらっていく、などです。100均かごは、誰かが入れるとすぐにもらわれていきますね。
植物の種は、私は余ったら必ずすぐに返してもらっていました。そして、用務さんに頼んで植えてもらっていました。枯らす子(と先生)が必ずいるので、観察用の予備として育てておくのです。だいたい、用務さんのが一番立派ですね。
先生って、片付けはしたいけれど、すぐに捨てる決断ができない方が多いです。「捨て癖」が付くには時間がかかります。そこで「捨てはしないけれど有効活用」そして「片付ける場所(しまう場所・しまう引き出しなど)を考えなくて済む」ところを用意しておくと、きれいにできます。これを繰り返して、やっと「捨て癖」が付くようです。「きれいだと仕事がはかどる」を実感しないと「捨て癖」は付かないものだなあと思います。
いろいろ書きましたが、きっと先生ご自身がどこかに書かれているかもしれません。ちゃんと過去記事も読まず、すみません。
本を注文いたしました。届いたら読ませていただきます。
どうぞ、事務職員のことも活用いただき、捨てないようにお願いいたします!
色々と教えていただきありがとうございます!
全て参考にし、リライトしたり新しく記事を書く際の拠り所にしています。
実際は、僕の学校の事務職員さんにもかなり協力してもらいました。
存在がまるで感じられないのは僕の文才がないからです。すみません。
また何かお気付きのことがあれば、コメントにてお知らせください!