【快適な職場作りの専門家】衛生推進者になるには

「労働安全衛生」という言葉を知っていますか?

労働者の安全と健康を守ることを指します。

どうですか?今、健康的に働けていますか?

  • 毎日働きすぎて体が重い
  • 休憩が取れなくて疲れる
  • 10年後に生き生きと働いている姿が想像できない

…って人も多いかもしれません。

そういった問題を解決し、先生が教育活動に専念できる環境を整えるのが衛生推進者の役目なのです。

 

今日はそんな衛生推進者になれる講習会に行ったのでレポートをまとめますです。

はじめに

衛生推進者は、9千円払って5時間程度の講習を受けると誰でも1日でなれます。

学歴や経験は問いません。

一度なってしまえば職員の安全や健康の保持増進に関する業務を一人で管理することができます。

「会社に不当に働かされている」と少しでも感じている人にとってはムフフな資格です。

だってこれがあれば自分で職場の働くルールとか作れるんですよ。

最高ですよね。

講習会では労働安全衛生の根拠や具体的な職務内容について学びました。

 

日本の労働安全衛生管理の仕組み

ILO(国際労働機関)とWHO(世界保健機関)の合同の取り決めで労働衛生の目的は以下のように決まっています。

  • 全ての労働者の最高度の身体的、精神的および社会的健康を促進し、維持すること
  • 健康へ悪影響を及ぼす要因によりもたらされる危険から労働者の雇用を守ること
  • 仕事を労働者へ適応させ、個々の労働者を仕事へ適応させること

つまり、衛生推進者は労働者に無理がないようにマネジメントしてねってことです。

国際的に決まっているにも関わらず日本はガン無視ですね。

 

学校においては、労働安全衛生法に基づいて、

校長衛生推進者を選任し、労働衛生に関する業務を統括管理させなければならない」

とされています。

 

統括管理ですから、人を要請したり物品を購入したりもう全てですよ。

校長の代わりですから。

誰も教えてくれませんが、実はこんな仕組みがあったんですね。

参考 学校における労働安全衛生管理体制の整備のために(改定版)文部科学省

衛生推進者の職務

衛生推進者は、働く人の安全や健康を常に考え、改善をします。

例えば

  • 働く人に衛生教育をする
  • 健康診断を行う
  • 労務災害の原因調査や措置をする
  • 快適な職場作りをする

などです。

養護教諭の先生がやっていることとかぶるところもありますね。

 

基本的な考え

労働安全衛生の基本は、あらゆるリスクから労働者を守ることです。

その根底には環境整備があり、トヨタの5Sがあります。

環境を整えることで、事故や怪我を防ぎ、効率的に動けるようになり最高のパフォーマンスが出せるのです。

 

5Sは、整理・整頓・清潔・清掃・しつけの頭文字をとったものです。

整理(コストを考えて、モノや活動を捨てること)

整頓(モノや情報を使いやすいように配置・表示すること)

清潔(必要な清潔レベルを決め、それを保つ方法を実施すること)

清掃(定期的に実施し良い状態を維持すること)

しつけ(決められたルールや倫理を守り行動できるようにすること)

しつけでは守れないことは決めないことが大事だそうです。

さらに、できるまで研修を行い、作業はできる人に限定することが鉄則です。

製造業などで、なんの研修もなしに事故にあったら危険ですもんね。

部活動はこの考えから大きく逸脱しているなあと感じながら聞いていました。

 

具体的に何を改善するのか

労働安全衛生では、

「事故が起きたり効率が悪かったりするものは全て環境が悪いからだ」

という考えをします。

講習では、具体的な改善事例について写真を見ながら考えていきました。(写真は参考例)

<ケース1>漏電の原因になるので配線カバーをする。

 

<ケース2>ガラスが割れる可能性があるので立てかけた板を移動させる。

 

<ケース3>背より高いところに物を置かない。

 

意識してないだけで学校には色んなリスクがあるんですね。

これらを解決するためにはやはり「学校の5S」を広めるしかないなあと感じます。

 

アクションチェックリストで今後の行動を考える

最後は衛生推進者になったら何をしていくのかをグループで話し合いました。

100項目ほどの改善アクションの中でどれを取り入れるのかを決めます。

  • 掲示板で全職員に周知をする
  • 職場に5Sを取り入れてみる
  • 時間外は留守番電話やメールで対応する
  • 職場を巡視し安全点検を定期的に行う

などがありました。

僕の課題は、年度始めに管理職に安全衛生宣言をさせることだと改めて感じました。

 

まとめ

これで講習は終了です。

他にも興味深い話や知らないと損する話など、お金を払ってでも聞きたい話が多く聞けて大満足でした。

何より、職場では全く大切にされていない労働者のことを一番に考えている人々に出会えて嬉しく思いました。この辺はセミナーにも共通したものがありますよね。

そして、その日のうちにこんな立派な受領証がもらえます。

あとは管理職に衛生推進者の資格をとったことを報告しましょう。

年度が始まって14日以内に校長に選出してもらえば晴れて衛生推進者になれます。

職員室の見やすい場所にデカデカと掲示しましょう。

 

始めにも言った通り、選出されれば労働安全衛生を盾に校長に変わって働き方改革の舵を切ることもできます。

衛生推進者として勤務時間を守らせ、教職員が安全で健康的に働ける職場を作って行きましょうや!

 

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