【第29回:実践】散らからない動線を作ろう

ゆとり先生くん

前回はラベリングについて学びました。今回は使いやすい動線について学びましょう。
人の動き方なんて考えたことない!

ベテラン校長先生

楽しみ!

新婚先生ちゃん

動線とは

人が部屋の中を歩く際、自然に通る道のことです。

建物を設計する際には、人がどのように動くのかを想像して動線計画を立てます。

しかし、どれだけしっかり設計されていても、時間が経ったり散らかったりすると部屋の中の動線は簡単に崩れてしまいます。

働き方を見直す今こそ物の配置換えをして生産性をグンと上げましょう。

「人を動かす動線」、教えます。

生活の流れ

まず始めにそこでどんな風に生活が行われるかを考えます。

・使用意図

・誰が使うのか

・人の出入りの頻度

・物の出入りの頻度

学校準備室の場合

・使用意図は、教科書やアンケートの一時保管、事務用品の保管、行事用品の保管、保管文書の管理など

・使うのは教頭、教務主任、一部の教員、学校事務職員、用務員

・出入りは2日に1回程度

・物は日々、少しずつ増える

ターゲットと使用意図を明確にしてアプローチしたいですね。

どんなレイアウトがいいかな。

散らかるタイミング

どんな時に部屋が崩れやすいのかを考えれば、レイアウトで崩れるのを予防できます。

学校準備室が散らかるタイミングは以下の通りです。

  • 年度始め
  • 教科書やノートが来た時
  • 学校調査やアンケートが来た時
  • 運動会や学芸会などの行事の前後
  • 年度終わり

これらの物がどのように動いたら使いやすいかを想像しながら配置を検討するといいでしょう。

例えば、教科書やノート類は重いので奥まで持って行きたくないですよね。ですから入口付近に配置します。

例えば、行事の小道具が入ったコンテナがあったら中の物を取り出して見たいですよね。ですから近くに長机を1つおきます。

こんな風に人が自然に動けるように配置するのがコツなのです。

動線のイメージを理解しよう

BEFORE

水色がよく使うものだと思ってください。
よく使う物の位置がバラバラだわ。

欲しい物が遠くにあると長い距離を歩くことになるんだね。

AFTER

ひと目で分かりやすくなった。

歩く距離も短くなったね。

職員が歩く時間のことまで考えれば、動線の見直しすらも働き方改革になるんです。

散らからない動線を考える

まず、理想の配置を考えてみました。

入口の手前に一番よく動く事務用品を配置します。

その右手には棚ではなくて机を置きます。使わないノート類は机の下に入れられますし、アンケートなどは学年ごとに分けて置いておけます。ちょっとした作業台替わりです。

余った教材や2週間後に使う予定の教材などを一時保管できるように、部屋の中央付近に教材棚を置きます。

反対側には空の棚を1つおいて置きます。こうすることで、新しく来て住所がない物をとりあえずしまってもらうことができます。

年に1〜3回程度しか使わない行事用品は部屋の奥に配置します。探す時には、コンテナを一度棚から出して中を見ると思います。そのためにフリーで使える机を中央に置きました。

保管文書はあればいいです。

 

次に理想の動線を図にしてみました。

教員、用務員

教務主任

教頭

このように動線の概念を取り入れると学校はもっと働きやすくなりそうです。

余談ですがこの棚の並びはコンビニ方式と呼ばれ、他にも夜店方式や図書館方式などがあります。棚の数や部屋の大きさによって使い分けたいですね。

おわりに

これで教材室はずいぶん整いましたね。
職員室の物もいくつか移動させられたし、まだ来ても大丈夫な余白もできたね。

次はいよいよ本丸、職員室ね。楽しみ!

じゃあ校長先生の机をここに運び出したらひとまず終わりにしましょうか!
え〜!聞いてないよ〜!

ムッシュムラムラ
ヤー!

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